座るだけで体幹トレーニング!ポッコリお腹を改善しよう!
目次
座るだけで体幹トレーニング!ポッコリお腹を改善しよう!
はじめに
椅子やソファに座るときはリラックスしたくてどうしてももたれかかるように座ってしまいますよね。筆者も疲れているときはその傾向が多いですが、普段は姿勢を意識して座ることで長時間のデスクワークでもそれほど疲れることなく体型の崩れもあまり気にならなくなってきました。ただ座るといっても正しい姿勢で座ることで、効果的に体幹の筋肉を鍛えポッコリお腹や体を引き締めることができます。本ページでは、ただ座るだけでも普通の椅子よりも運動の効果が高い一脚椅子を使った様々な運動法を紹介していきます。
1.あなたの姿勢は大丈夫?
スマホやタブレットを使う時、あるいは本を読んだりテレビを見る時の姿勢って意識されたことはありますか。
ついつい、使うのに夢中になってしまい前かがみの猫背姿勢になってしまってはいないでしょうか?
本来の美しい姿勢というのは横から見たときに、耳の穴、肩、太ももの付け根が縦一直線になります。この姿勢では背骨のS字カーブがきれいに保たれ頭の重さや上半身の重さを首や下半身が上手に受け止めることができ体にとって負担の少ない姿勢となります。いわゆる姿勢美人といわれる姿勢ですが、この姿勢を維持できていないと体にとって様々な悪影響を及ぼすことがわかっています。例えば、楽だからともたれかかるように座っていると、姿勢を維持するときに必要なお腹や背中と言った体幹の筋肉を使う必要がないため、筋肉が衰えてしまい体の歪みや緩みにつながってしまいます。
身体が歪むことによって体幹の筋肉を上手に使えなくなると何が起こるのでしょう?基本的に筋肉は骨から骨についています。歪みによって起こった筋肉のアンバランスは肩こりや腰痛などの原因にもなりますし、猫背の姿勢では上手に呼吸をすることができなくなってしまいます。呼吸によって酸素の交換がうまくいかなくなると、体の隅々まで栄養を運ぶことができなくなり代謝が下がり体の緩みにつながります。また、姿勢が悪くなることで腹筋や背筋といった体幹の筋肉、また肩回りや胸周りの筋肉がアンバランスになり体の歪み、ゆるみにつながってしまいます。この状態が続くと姿勢が崩れ、下腹がポッコリ出てしまったり、バストラインが整わない、あるいは垂れ尻の原因などにもなっていきます。
2.不良姿勢が体に及ぼす影響
ただ、姿勢を良くしようとして、お腹を少し突き出し胸を張ってしまう方を見かけますが、胸を張りすぎてしまうと腰が反ってしまい、反り腰になってしまいます。そうすると、首や上半身の重みを腰や下半身で上手に受け止めることができず首肩回りや腰、股関節、膝といった部分に負担がかかってしまいます。これが腰痛や首肩こり、足のむくみや疲れやすくなるといった原因でもあるのです。胸を必要以上に張らずに軽くあごを引いたくらいがバランスのいい姿勢です。普段から胸を張る癖がある方は、正しい姿勢になると、え?これでいいの?と少し違和感があるとの声を多く聴きますが、それだけ普段の体の慣れや習慣というのは、体に対する悪影響を上回ってしまっているということを覚えておきましょう。
ラジオ体操などで深呼吸をしたときに肋骨のあたりが少し挙上しますよね。本来のS字カーブが保たれている姿勢であれば、肋骨の挙上に伴い肩回りの筋肉や横隔膜、肺も十分に引き延ばされて上手に空気の交換がされますが、姿勢が悪いとこれがうまくできなくなります。呼吸の交換が上手にできないと、体の中は酸素が足りなくなってしまうので頭痛や肩こり、気分がすぐれなくなるなど様々な影響が出てきます。
また、猫背姿勢になると背中は丸まり、顔は前に出て骨盤は必要以上に丸まってしまうなど見た目にも体の機能にも悪影響を及ぼしてしまいます。猫背姿勢で一番悪影響を受けるのは呼吸運動や内臓の活動です。猫背姿勢になっていると内臓が圧迫されるので、その機能が落ち結果として代謝が落ちてしまうのでダイエットをしたいと思う方は姿勢には注意をしたほうが良いでしょう。姿勢が悪い状態が続くと胸やけがしやすくなったり睡眠不足になったり、肩こりや腰痛なども散見されます。こういった症状を解決していくためにも、姿勢を正すことの重要性をわかっていただけたでしょうか。
姿勢の悪さというのは普段の生活習慣や長い時間をかけて形成された癖によるものがとても多いのですが、その原因の多くを占めるのは筋肉のアンバランスさからくると考えられています。ポッコリお腹を解消したい!くびれを作りたい!などの理由から腹筋を鍛える方が多いのですが、腹筋のみを鍛えてしまうと上半身が前に引っ張られてしまい意識をしなくても前かがみ・猫背姿勢になりがちです。このことからも腹筋だけではなく背筋やわき腹の筋肉を効率よく、そしてバランスよく鍛えることで姿勢の改善や引き締まった体を手に入れることができます。また、猫背姿勢からくる内臓の圧迫が解放されると胃腸や他の臓器の血流が改善されるので結果として代謝がよくなりダイエットにもつながります。
3.座るだけで姿勢改善!一脚椅子を活用しましょう!
でもコロナ禍で以前のようにジムに行って運動ができない、外出の機会も減った、散歩やランニングをしようにもマスクをつけたり人の目を気にしてしまい、なんだか億劫だと思う方も多いのではないかと思います。体を動かす機会が減っていた、あるいはなかなか時間が確保できないのにいきなり激しい運動をすると、体の準備が整っていない状態で運動することになるので、体を痛めることにもつながりかねません。そこで提案したいのが家にいながら、しかも座るだけで運動ができてしまうアイテムです。
一脚椅子って聞いたことがありますか。普段使用している多くの椅子は足が4本あって安定性がありますが、文字通り一脚椅子は足が一つしかありません。どうしても仕事から帰ってきて疲れていたり、リラックスしたい時には椅子やソファなどにもたれかかるように座ってしまいますよね。でも、座るときこそ背骨がきれいなS字カーブを描いた正しい姿勢を意識しましょう。在宅ワーク導入の影響でコロナ禍以前よりも座っている時間が長くなった方も多いのではないかと思います。長時間座るからこそ、正しい姿勢を身につけて効率よく筋肉を鍛えるチャンスなのです!
というのも、左右のお尻を触ってもらうと奥のほうに丸みを帯びてとがっている骨があるかと思います。これは坐骨の一部なのですが、文字通りここは座るための骨なのです。本来座るときというのは、この座骨結節という部分に体重を乗せてすわると周りの筋肉や神経を無理に圧迫せずに長時間座っていることができます。また、坐骨で座るためには骨盤を立てて背筋を伸ばすなど正しい姿勢を維持する必要がありますが、この時に姿勢維持筋と呼ばれているお腹や背中の体幹の筋肉が働き続けることで代謝が上がり結果として良い姿勢も手に入れることができます。繰り返しになりますが、本来の美しい姿勢というのは横から見たときに、耳の穴、肩、太ももの付け根が一直線になります。
ただ、もたれかかるように座ってしまうと骨盤全体で座ることになるので、神経や筋肉を必要以上に圧迫してしまい坐骨神経痛や垂れ尻、血流が滞ることで足がむくんだりと思わぬ形につながってきます。ついつい楽だからとクッションやソファでこのような姿勢で座ってしまっていませんか?姿勢美人を目指すのであればこの座り方はできるだけしないように普段から心がけましょう。
一脚椅子は足が一つしかなくて常に不安定なのでただ座るだけでも普通の椅子に比べると上記で述べた姿勢維持筋を緊張させる必要があります。最初は難しいかもしれませんが、繰り返し使うことで筋肉の正しい使い方を体が覚えてそれが習慣となり姿勢も変わっていくのです。一度体が覚えた癖を変えていくには時間がかかりますが、一脚椅子に座っているだけでそれができるなら簡単ですよね。在宅ワークをしながら、テレビを見るとき、家事をするときなど使い方は工夫次第で広がります。
座った時にバランスが悪いのも一脚椅子の特徴です。普通の椅子のようにただ座って体を預けることができません。ということは、座るためには下半身の筋肉も上手に使う必要があります。バランス感覚を保つためには、筋肉を上手に使いつつ意識をし続けることも必要です。身についた習慣を変えるには少し時間がかかりますが、不安定な一脚椅子を使い続けることで、より体が疲れにくくなりお腹や背中の筋肉がバランスよくつくことで猫背姿勢、ポッコリお腹の改善へとつながるのです。
猫背姿勢の改善は前後の筋肉のバランスが整っている状態ということができます。そして骨格が本来あるべき位置に戻るため、無駄なたるみやつまりが解消され体が引き締まった状態へと改善されていきます。
4.一脚椅子を使って様々な運動をしてみましょう!
では一脚椅子を使ったトレーニングをご紹介していきます。
まず基本姿勢として、お腹を引っ込めて力を入れ、背筋を伸ばし体の中心が真上から引っ張られるようなイメージで座りましょう。イメージしにくい方は、頭のてっぺん、つむじのあたりをひもで真上に引っ張られているように意識するといいでしょう。ある程度の筋力がないと基本姿勢で座るだけでも筋肉に負荷がかかるので、不安定な一脚椅子に座った状態ではこの姿勢を維持するだけでもかなりの負荷がかかります。慣れるまではきついかもしれませんが頑張って維持しましょう。
最初に
①肩の上げ下げです。
両方の肩をぎゅーと上げて下げるときに力を一気に抜いてストンと下ろします。この時に意識するのは力を一気に抜くことです。筋肉は力を入れることは簡単ですが、意識的に力を抜くことはなかなか難しいと思います。力を抜く感覚をここで覚えましょう。この運動は僧帽筋や三角筋、肩甲挙筋など頭の後ろ側から肩回り、背中に向かってついている筋肉をストレッチすることで、肩こりや頭痛、眼精疲労の軽減に効果があります。
②肩甲骨を回します。
4本の指は鎖骨の恥あたりに置き、親指は肩の上かあるいは四指に添えておき、両肘を付けた状態から大きくゆっくりと肩を回していきます。この時に意識をするのはただ肩を回すだけではなく、肩を回す時に肩甲骨が動いているか?を意識しながら行いましょう。内回しと外回しの両方を行いますが、肩を痛めた経験があったり不安がある方はできる範囲で行ってください。肩甲骨が動くようになると、うなじから脇の下にかけて存在している褐色脂肪細胞の活性化につながります。この細胞は脂肪細胞なのに脂肪を燃焼させてくれるダイエットの味方なのです。
③菱形筋のストレッチです。
片方の肘を伸ばしてもう片方の腕で肘を下から抱え込みできるだけ体に近づけます。出来る方は、腕を抱え込むときに頭は抱え込んだ方向と反対方向を向くようにしましょう。そうすることで肩甲骨の内側にある菱形筋が効率よくストレッチされます。この筋肉は肩甲骨の内側についており、ここが凝り固まると頑固な肩こりの原因や肩の動かしずらさにもつながってきます。一脚椅子に慣れないうちは座ることに集中してしまいストレッチをする筋肉を意識しずらいこともあるかもしれません。その際は、予め対象となる部分をご自身か周りの方に軽くさすってもらうようにしてください。
④腹直筋を使って体を丸める運動です。
両手は反対側の肩の前に置き、腹直筋に力を入れながら背中を丸めて息を吐き切ります。この運動のポイントは一脚椅子に座りバランスが悪い状態で腹直筋を使って頭から背中までの体を丸めることです。腹直筋を使いつつ、背中側の筋肉のストレッチにもなります。日常生活でも腹直筋を使えるようになるとお腹の血行が改善され冷えやたるみ、便秘の解消につながります。
⑤体幹と両脇腹のストレッチです。
体幹のストレッチを行う時は、まず両足が床についているかを確認してください。片方だけ浮いていたりつま先立ちになってしまっていると、下半身の筋肉をよけいに使うことになってしまい、効率よくストレッチを行うことができません。
まず、両手を頭の上で組んで背を伸ばして左右に倒します。呼吸は止めずに、体を倒す時にゆっくりとお腹から息を吐き切るイメージで行っていきます。これができたら今度は体を左右片方ずつねじった状態でそのまま横に倒していきましょう。仕上げは、両手を頭の後ろで組んで片方の肘を上に向けるように体を反らせていきます。肘を上げたほうの脇腹を伸ばして、もう片方の脇腹を縮めるイメージでぐーっとのばしていきましょう。慣れてきたら肘を上げる側と反対側のお尻を浮かせながら行っていきましょう。このときも、息を吐きながらゆっくりと筋肉を伸ばしていきます。自然な呼吸にストレッチを組み合わせることでリラックス状態になり、より効果的なストレッチを行うことができます。
次に
⑥ニーエルボータッチを行います。
この運動は体をねじりながら脇腹を縮めて足を上げる動きを行うことで腹直筋や腹斜筋、腸腰筋を鍛えていきます。少し深く椅子に腰を掛け、両手を耳に添えて脇を閉めて座りましょう。この状態で体を斜め下にねじりながら倒していき、反対側の足を持ち上げて肘と膝をくっつけます。肘と膝を付けて押し合う姿勢を5秒維持して、ゆっくりと元の姿勢に戻していきます。この時、肘と膝はおへその前あたりでつくようにするとバランスのいい形になります。背中を丸めすぎてしまうと腹斜筋や腸腰筋を効率よく鍛えることができないので、体をねじってから倒す、を意識しながらこの運動を行ってください。
腹斜筋や腹横筋と言われる脇腹の筋肉は意外と見落とされがちですが、これらの筋肉が鍛えられると、脇腹の血流が改善され脂肪の燃焼作用が期待できます。また、肋骨がない部分の背骨を安定させる働きもあるので腰痛の予防にもつながります。かっこよく引き締まったお腹やくびれを作るためには、シックスパックを作る腹直筋を鍛えるだけでは足りず脇腹の筋肉もストレッチをしたり鍛えたりすることが必要です。
⑦背中側のストレッチを行います。
両手は大きなバランスボールを持つようなイメージで肘を軽く曲げて腕を前に伸ばし、体を前に倒していきます。この時にお腹を背中に近づけるようなイメージでへこませていきます。体を倒す時にお腹の中にある酸素を吐き切るイメージで行いましょう。前方に体を倒した後は左右斜め前にもそれぞれ倒してストレッチをしていきましょう。デスクワークなどで長時間背中が丸まってしまうと筋肉が引き延ばされて血流が悪くなり、S字カーブも崩れてバランスの悪い体になってしまいます。このストレッチでは、脊柱起立筋や広背筋といった背中側の筋肉をほぐす効果があるので、不自然な姿勢で引き延ばされた筋肉を解放しましょう。
座ることに慣れてきて一脚椅子に長時間座れるようになったら、今度はもし椅子から倒れてしまっても大丈夫なような周りに物がない壁際など安全な場所で、次のことを行いましょう。
⑧片足ずつ浮かせてみましょう。
この時に意識するのはバランスを保てるようにお腹や背中といった体幹の筋肉です。基本姿勢で座り、その状態で片足を持ち上げ膝をできるだけ体に近づけこの状態を10秒維持します。反対も同様に行い、左右交互に3回を1セット、1日で3セット行うようにしましょう。
利き足や普段の癖の影響で左右同じようにできない場合もあると思いますので、もし左右差がある場合はやりづらいほうを多めにやるようにしましょう。筋肉は体の前後や左右でもお互いに引っ張り合うなど協調関係にあります。例えば、腹筋だけ力が入りやすいと背中側の筋肉が腹筋の引っ張る作用に抗うことができないため猫背姿勢になりがちです。このような前後のバランスを改善していくには、足を浮かせてより不安定な状態を維持することで体幹の筋肉がバランスよく鍛えられます。また、左右でバランス良い筋肉を身につけることでより引き締まった体を手に入れことができます。
運動を続けてくると疲れてきてしまいどうしても基本姿勢が崩れてしまいがちです。ここで基本姿勢を見直しつつ、少しレベルアップした運動を取り入れていきましょう!まず、背筋を伸ばし軽くあごを引いた状態を作り、そのうえで真上から中心軸を引っ張られているイメージで座りましょう。
では次にこの状態で、
⑨腹筋体操を行います。
お腹に手を当ててお腹をできるだけ引っ込めてそのまま呼吸を続けてください(呼吸を止めてしまうと血圧が上がってしまうため、呼吸は止めないでください)。
⑩、⑨の呼吸を続けた状態で腹筋体操を行います。
膝を付けて両足はぴたりと床に行け、両手は合わせて胸の前、合唱をしている状態です。この状態でかかとを上げていきますが、腹直筋に力を入れながらかかとを上げ同時に手を前に伸ばします。できなさそうな人は無理をしないでください。最後に⑪深呼吸をして体の力を抜いていきます。
結び
最後までお読みいただきありがとうございました。
座り方を変えるだけでもそれが運動につながるって意外と見落とされがちかもしれませんが、いくつになっても若々しい人ほど普段から姿勢がきれいですよね。そして今回ご紹介した一脚椅子はただ座る、という動作を運動に変えてしまうアイテムです。座り方を意識して変えたい、運動しなくては思うけど億劫でなかなか一歩が踏み出せないと思う方へ、この記事がきっかけとなりその一助となれば幸いです。